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雨が降っている

久しぶりに雨が降っている。

 

12月になり、いろいろなことを想う。

 

 

いろいろなことが変わった。

信じられないくらい、いろいろなことに巡り会った。

去年の今頃とは比べ物になれないくらい、自分の心も好転したし、たくさんのものを貰った。

去年の今頃は、もっと暗かった。見えた世界が。

とにかく頑張る頑張るを繰り返していて、気持ちを表現する事に怯えていた。

頑張ることで自分の心にフタをした。

 

私のなかには、自分でもどうしようも出来ないケモノがいることを私は知っている。

気持ちを表現することはそのケモノを解き放つことだ。

だから本当の気持ちをそのままに表現すると、きっとそばにいるひとの心を傷つけてしまう。それも残酷に。

だから黙っている。

ケモノが暴れ回るのを、じっとこらえている。

 

それをちゃんと解き放つことが出来るのは、絵を描くときだけ。

 

 

「絵」は。

「芸術」は。

どんなにそれが残酷なケモノでもそれを受け入れてくれるところなんだと。

 

それを知ったのも今年だ。

 

 

雨が降っている。

 

私は不意に泣きたくなる。

もうすぐ4年になる。

4年になるというのに。

私は、ちゃんと泣いたことがない。

 

失ったこと、さよならしたこと。

ちゃんとあの場所で泣かなかったばっかりに。

 

あの町の風景が。思い出が。

海よりも津波よりも大きいケモノとなって。

私の心の中を暴れ回る。

口を開けても乾いた泣き声しか出ない。

 

じくじくとした心の痛みは、決して涙に変わらない。

それなのにどんどんどんどん世の中に置いていかれるようで。

この雨のように泣くことが出来たら。流すことが出来たら。ちょっとはよくなるのだろうか。

前に進むってなんなのだろうか。

 

でも4年経とうとしてわかるのは、苦しんで苦しんでなんとか耐え忍んで生き抜いているその最中に、その心はたしかに大きく深くなっているということ。

その心は誰かを抱きとめるためにあるのだろうか。

 

 

信じられないくらい、今年は変わったよ。

来年は、どんなふうに変わってるかな。きっと予想も出来ないことが待っているんだろうな。

 

 

 

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