ある町はずれの小さな工房につとめる17歳の滑空翼技師。
いつも笑顔を絶やさない明朗で物怖じしない少年。何にでも首を突っ込む。チョーカーは黒いベルベット。町の機械の修理、手入れや旅人の翼の補修をして生活している。
父も技師で、大変腕の立つ人だったがナスパが幼少の頃に仕事先で落盤事故に遭い行方不明になってしまう。画家だった母もナスパが14歳の時に亡くなり、祖父のもとへ来た。
その後ナスパは諸国漫遊と母が亡くなる前に知らされたある事実のために17歳で旅に出る。
工房へは14歳で入った。
旅に出られる17歳になるまでそこでわいわい働いており、旅に出てからも仲間に会いにちょいちょい帰って来る。
カヤンが知り合いの工房主に紹介したのがはじまり。
左耳にだけ青い雫形のイヤリングを付けている。このイヤリングは祖母や母の形見。生き別れになったと伝えられる兄が、もう片一方を持っているらしい。
技師であるが画家としての一面を持つ。
旅に出たからも定期的に帰ってきては工房で絵を描いている姿も見られる。
果たして、彼は旅の間で実の兄と出会えるか。