2017年8月21日 カテゴリー:日記 コメント:コメント:0
コミティア121に参加してきました。ご来場いただきました皆様誠にありがとうございました!
3シーズン振りの参加でしたが、今回は本当に勉強になりました。
実を言うと前々から自分の漫画の描き方に問題を抱いていて、もっとよくしたいなと考えておりました。
問題とは平たく言うと一枚を仕上げるのに時間がかかりすぎるということでした。
どんどん描き進めたいのに、今の描き方では一日一、二枚がせいぜいで、全部終わらせるのに軽く一ヶ月かかってしまう。その間その作業に付きっきりで集中するので他の作品に一切手が回らない。
そうすると、展覧会等で出す作品が少なくなってしまいます。
作品が少ないとその分売るものが無いので活動費が捻出出来なくなって次の作品が作れない。
取りかかっているお話を販売できるまでにするには、製本やデザイン等、完成してからもまだまだ時間がかかり、実際に皆様のお手元にお届け出来るまでかなりタイムラグがあります。
ということで、お話を書くことが好きなのですが今の方法だと悪循環だなあと考えておりました。
どうしたらいいか。
それは、もっと素早く描いて完成させることです。
そうすれば絵の方もお話の方も沢山仕上がるのでいろいろなことが出来ます。
ですが、自分では麻痺してきてしまっていてどこをどうすればよいのかよく分からない。
「ここをこうしたい」「ここをこうしたほうがいい」と思ってはいるのだけれど確証が持てなくて踏み切れない。
そんなことの繰り返しでした。
そんなとき、今回のコミティアで来場した方とふとした拍子に「絵画」と「漫画」は違うとお話ししていただき「ああ、そうだなあ。」と思ったのです。
見ての通り私の作品はかなり書き込みます。
もともとトーンを買うお金もなかったのと腕一本で全部表現出来るのが楽だなあと思ったので、ペン1本で描き込むようになりました。
おかげさまでかなり習熟していろいろ出来るようになりました。まだまだ未熟な部分はたくさんありますが。
沢山描けば迫力が出ます。
一生懸命に描けばそれだけ評価をしていただくことが出来ます。
私は不安のあまりそこに執着しすぎているように感じておりました。
漫画は絵画ではなく、映画。場面場面を流れで見せ、徐々に気持ちを高めていく。そのためには力を抜いたコマを入れる。
全部に同じように力を込めなくていい。
それは自分もそう思っていながら、でも誰かに言ってもらいたかった自分の呪縛を解き放つ言葉でした。
「あーよかった。
そうだよね。
全部 頑張んなくていいんだよね。」
と、肩の力が抜けたような感じがしました。
私は今でも自分は下手だと思っています。
高校時代も、それからも私より上手い人が本当にいっぱいいて、彼らと比べたら自分なんて全然。と今でもその思いは抜けません。
でも、だから勉強したいという意欲が湧いて来るのだと思います。
私は長いこと「絵画」の方が苦手だと思っておりました。
表現したいことがお話の形態で浮かんで来て、それを一枚に収めるのが難しかったからです。
ですが「絵画」という言葉も自分はいつの間にやら少しだけ操れるようになってきているようでした。
今まで混同していた絵画と漫画が自分の中で関係性が分けられるようになってきた気がしました。
今まで漫画を描く時、閉じられた世界でしか通じない言葉で綴っていたかなあと思います。
でもあるときからもっと広い世界に触れ、今の自分の言葉では何も通じないことに気が付きました。
そのとき私は一度壊れたのです。
今すべきことは「自分の言葉」をもう一度習得し直すこと。
「絵画」で物語を一瞬にとめ、「漫画」で物語を自分の言葉で語る。
その目的が見つかったので、これからまた頑張りたいと思います。
次のコミティアはおそらく冬か春になりそうです。
次お目にかかるときはもっと進歩できるように、頑張ります!
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