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ポルトガルからのメール④

俺は英語辞書。ハンディタイプだ。
俺の持ち主が風邪を引いちまってなあ、ちょっと続きが遅くなったぜ。ごめんなあ。

今日が最後のポルトガルからのメールだ。きいてくれ。

 

ポルトガルからアーティストブックの注文を受けちまったコイツ。

送る方法を国際郵便に決めて英語の出来ないコイツは、通訳を恩人Hさんにお願いして交渉を開始した。

 

さて、海外と日本とで商品をやりとりするにはどうしたらいいか。

それが一番のキモだ。

ドンナ方法があるのか、それは見当もつかない。

そこでまずコイツは依頼主に聞いてみた。

「どんな方法でのお支払いがよろしいですか?」

っしたら返ってきた返事はこれだ。

「Paypal(ペイパル)が一番楽かなあ。」

と。

 

Paypal…?

 

そこで初めて聞いた名前だった。まず日本国内にいて海外とのやり取りがそんなないコイツには馴染みのないものだったかもしれん。

 

Paypal。コイツは洋書のヤツラ曰く、web上でお金のやり取りを仲介してくれるサービスなんだそうだ。日本からお金を送るのにはクレジットカードが要るんだが、海外からの支払いを受けるのはカードが無くても問題ない。

アカウントには「パーソナル」「プレミア」「ビジネス」の3つがあるんだが、海外から送金を受けるには「プレミア」か「ビジネス」にするのを忘れちゃダメだぜ!案の定コイツはアカウントを作る時「パーソナル」にして依頼主から「お金が送れないよ〜。」というヘマをやらかしてくれたぜ。「プレミア」「ビジネス」に上がるには本人確認の認証も要るから1週間くらい時間かかっちまう、おめさんら!気をつけろよ!

 

無事送金を確認したのが6月末。

そしてそこからすぐ作品を梱包し、郵便局に行って送ったのが7月頭。

国際郵便に関しては何が起きるかわからんから追跡可能なやつにして送ったぜ。

 

初めての海外依頼主からの注文。やり取り、そして送付…。

ああこれも勉強しなきゃなあ、これを身につけとかないとなあ。と、コイツは身に沁みて思ったそうだ。

 

それに、最初に相談に応じてくれたいまめっちゃお世話になってるHさん。(偶然にも通訳のHさんとイニシャルが同じだった)

この人なしでは絶対に乗り越えなかった恩人、通訳のHさん。

さりげなく応援してくれたOさん。

みんな。

みんなのお陰だぜ。

それも身に沁みて思ったそうだ。

 

7月中旬に無事についたというポルトガルからのメールにはこう書いてあった。

 

「ポルトガルという私の国はかつて大航海時代を築いた『渡航者』の国。だから私はあなたの「旅」の物語に惹かれたのかもしれませんね。」

と。

 

 

俺の持ち主はこれからも旅の物語を描いていくだろうよ。

こんなありがたいメール受けとっちまったらやらないわけにはいかねーじゃねーか!

どんな旅になるか分からんが、それもまた旅の醍醐味ってヤツじゃねえかな?!

 

 

さて、来月9月には実は予定が満載だぜ!

半ばには人生初、九州に行くことになった博多阪急百貨店の展覧会(水曜どうでしょうの聖地博多!)。

そして東京でもグループ展がある。

そのことはまた詳しく書く!とコイツは言っている。

 

 

今まで俺の話聞いてくれてアリガトよ!

またなんかおもしろい話があったら話しに来るぜ!

じゃ俺本棚に戻るわ!

またな!

 

 

 

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